お客様からよくいただくご質問です。お答えすると、数ある和包丁のなかで、寿司店でまず必要になるのは柳刃と出刃の2本だけです。
- 出刃は、魚を一尾まるごとの状態からさばき、寿司や刺身のために引いていける大きさの身にするための包丁です。出刃は幅が広く厚みのある形で峰が厚く、さばくときに力がよく伝わります。刃身は片側に研ぎ面があり、もう一方は平らで、魚をさばくのに手になじむ角度になっています。とくに刃を中骨に沿わせるときに具合がよいのです。この包丁にいちばん適した切れ味は1000番で、中程度の刃付けにあたります。顕微鏡で見ると細かい鋸歯があり、さばく動作で力を伝えるのにもっとも適しています。標準の寸法は125/150/165/180/210ミリ(刃渡り)ですが、もっとも人気があるのは165ミリと180ミリです。この二つがサーモンをさばくのにいちばん向いているからです。
- 柳刃は、大きな身を寿司や刺身のひと口大に引くための包丁です。刃は細長く、引く距離が十分にとれる形になっています。寿司や刺身をつくるときは、魚の身をたいへん丁寧に扱う必要があるからです。標準の寸法は240/270/300/330/360ミリ(刃渡り)で、引きたい身の大きさによって選びます。もっとも人気があるのは270ミリと300ミリです。
これで、寿司づくりにどの包丁が必要かがお分かりいただけたと思います。次に知りたいのは、どのブランドの、どの品番を選べばよいかということでしょう。それは次回にご案内いたします。